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教育とスキルの未来①-エージェンシー

先日、クライエントのこども園の園長先生から気になるレポートを教えていただきました。OECD Education 2030プロジェクトです。

「コンピテンシー」という概念が人材ビジネスで使われるようになり、15年以上がもう過ぎました。社会は大きく変わり、技術の進化は加速しています。

この中で、新しい概念「エージェンシー」が登場しています。エージェンシーとは、「変革を起こすために、自ら考え、主体的に行動して、責任をもって社会変革を実現していく力」と定義づけられています。

もう少し詳しく分類すると、以下の3つになります。

●新たな価値を創造する力
●対立やジレンマを克服する力
●責任ある行動をとる力

子ども達にこれを教える先生たちは、自分たちが学んでいないことを伝えないといけないということになります。

このレポート、理解するのに時間がかかるので少しずつ、私なりに理解したことを書いていこうと思います。

今年度我が子の通う小学校の運動会が、コロナのためにいつもと違う簡略化した形になりました。先生方もいつもと違う状況の中、試行錯誤をして開催をしてくださったと思います。

ただ、1年から6年まで同じ構成で、6年生のわが子は、「よく分からない」といいつつ、ただ先生の決めたプログラムを粛々と行いました。

これは子ども達は「環境は変えられない」と思い込んでいる状態です。また、先生達も子ども達の意見を取り入れて運動会を作り上げていくという関わりは、あまりなかったように見えました。

ここに「エージェンシー」という視点があれば、子ども自身に何をしたいか、先生は聞き、子ども達は上手くいくかいかないかを別にしてその結果までも責任を負いながら、先生と一緒に運動会をつくるということになるかもしれません。

先生と生徒の関わりも、最初は先生の決めたことを生徒の力を借りて、生徒主体のように見せて実施する(操作)から、名実ともに「生徒主導」となる8つの段階に分けたり、太陽モデルという双方向、行ったり来たりのモデルもあります。

どの段階においても、生徒自身が「自分はこうしたい」という自分の考えを言葉にして、アウトプットすることから始まります。

私たちはまずここからトレーニングする必要があります。

保育に関わる先生方は、新人のうちは言われたことを実行するのに精いっぱいですが、それでも、自分が大事にしたいことは誰しももっています。

それが何か自分に問いかけ続け、言葉にする機会をつくることは、とても重要なことです。

エージェンシーについて、私自身も勉強しながら、また第2弾で詳しく書いてみようと思います。

参考:OECDにおけるAgecyに関する議論について