M'sキャリアラボ*キャリアコンサルタント 谷口 真紀 オフィシャルサイト

保育士のキャリアデザインー3年はガマンの嘘

肌寒い日が続いていましたが、関東は久しぶりにきもちよく晴れそうな一日ですね。
キャリアコンサルタントの谷口真紀です。

学生の就職相談で、良く耳にする「3年は勤めようと思います」。
3年ってなんでなんでしょう?

転職の時に3年勤務したという実績があるほうが良い印象を持たれるという
理由もあるのですが、
私は、そこは、それほど重要ではないと思います。

就職した園で、上司や雇用主との信頼関係が築けない場合、
3年もガマンする必要はありません。
特に、求人票に書いてあることと実際の仕事の内容や条件がかけ離れている場合は、
すぐに辞めてもいいと思います。

あまりにも書いてあることと実際が違うと感じた場合、
一人で抱え込まず、先輩に相談してみましょう。
同じ職場内で相談に乗ってくれる人が見つからない場合は、
養成校の先生や、ハローワークの窓口に相談に行くことをお勧めします。
分からないことは、自分から聞く、自分から声をかけて行動することです。

自分で信頼関係を築く努力をした上で、雇用主からの誠意のある納得できる説明が得られない場合は、
さくっと次に行きましょう。

若年者の就労支援をしていた時に、短期間で辞めてしまった方に
多くお会いしてきました。
保育の仕事に限らず、早期離職をされる人は、職場に対して信頼感を持てなく
なっている人がほとんどでした。
中には、辞める前に相談に来て欲しかった、それは誤解だったのでは?という方も
いましたが、雇用主と信頼し合えない間柄になってしまった以上、
不信感を持ったまま3年も仕事を続けるのは、大変な苦痛でしょう。

一方で、職場の環境には大きな問題が無いけど、仕事を辞める場合。

「3年働いたから、もういいかな」という方には、
「3年いて、自分の強みは見つかりましたか?」と問いかけます。

3年といえば、保育の仕事に限らず、ようやく仕事が分かってくる頃です。
それまでは言われたことをやるので精一杯ではなかったでしょうか。
とにかくきちんと、ミスなくやることが大事だった新人時代。
3年がたつ頃になると、全体が見渡せて、自分の「強み」と「弱み」が見えてきます。
ここからが、強みを伸ばしていく、興味のあることを仕事に取り入れる
準備をしていく時期です。

個性は、集団の中にいて初めて際立つものです。
3年はガマン、というのではなく、3年その職場で過ごしたのなら、
そこからは自分の強みを伸ばしていく時期、キャリアの次のステージと
捉えて欲しいと思います。

強みが見えてきて、自分の興味の方向性や保育方針がより明確になってきたら、
それをさらに追及するために、異なる保育方針の園へ転職する、
保育園以外にも養護施設、幼児教育を重視する施設など他の施設への転職もありです。
自分で選んだ次のキャリアへのステップアップです。

自信を持って次のステージに移動するためにも、今いる職場で、
自分の強みはこれだ、と自信をもって言えるものが身につくまで
頑張っていただきたいと思います。

同じ職場にいて、別の景色が見えてきたとき、そろそろいいかな?と思える時が
来ると思います。

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