M'sキャリアラボ*キャリアコンサルタント 谷口 真紀 オフィシャルサイト

キャリアデザインの方法―内的要因と外的要因

もうすぐ6月。肌寒い日が続きますね。
予定では、運動会だったはずの週末。おうち時間が続きます。

こんにちは。キャリアコンサルタントの谷口真紀です。

保育士さんのキャリアデザインについて、今日は、自分の興味関心といった内的要因と、
自分ではすぐにはどうしようもない、住む場所、社会情勢などの外的要因についてです。

「緊急事態宣言」はまさに外的要因。
今年就活の学生さん達は、大きな不安の中にいると思います。

今日ご紹介する「キャリア決定のアーチ」は、そんな要因も含めてのキャリアデザインの
考え方です。

ドナルド・E・スーパーは、人生における役割の変化の図「ライフキャリアレインボー」を
さらに進化させて、
「キャリア決定のアーチ」という図を提案しました。

アーチなので、当然柱が2本あります。

1つは、「内的な個人特性」自分の大事にしたい価値観、考え方、理想とする世界など
もう一つが、「外的な社会特性」労働市場、地域社会、社会情勢、経済の状態、労働市場など。

これも、私がつたないイラレの知識を駆使して文献を見ながら数年前に作ったのですが、
もっと丁寧に作ればよかったとちょっと後悔。

キャリアカウンセリングでは、「答えはクライアントの中にある」という姿勢で
クライアントの価値観や、理想とする働き方、生活などを言語化していくことを促します。

と同時に、外的要因も同時に考えていくことも大事です。
外的要因は、自分ではどうしようもないこと。
受け入れていくしかない部分です。

内的要因は、答えは自分自身の中にしか分かりません。
外的要因は、変えられないことも多いですが、情報収集をしたり、人に聞いたりすることで
ブレイクスルーが見えてくることもあります。

「保育の学校に行っているから、保育園で働く」という将来ビジョンを描かなくてはいけない
ものではありません。
子どもが好きだから、子どもに関わる仕事をしたいと考えている。
それは、必ずしも保育園とは限らないかもしれない。

ステップ1 まずは、自分でつくる制限をなくして夢を描く。
ステップ2 〇年後に実現するためにどうしたらいいのか考える。
ステップ3 外的要因を調べて取り入れる。

将来ビジョンを描くときは、まずは、外的要因を無視して描くことを、私はお勧めしています。
「この夢を叶える」と決めると、越えられないと思ってた壁を越える方法が見つかることもよくあるのです。
自分だけでは、夢は叶えられません。
夢を叶えている人は、必ず、周囲の助けがあるのです。外的要因は、制限ではなく、”リソース”になります。
友達、知り合い、恩師、紹介会社、ネットの情報、などなど。

緊急事態宣言が出て移動が制限されましたが、一方で、遠方でも興味のあるイベントや
会社説明会に、オンラインで気軽に参加できるチャンスも増えました。

普段の生活をしていたらきっと会うことが無いだろうという人と、
オンライン飲み会でご一緒したり。
家にいながらでも、見方を変えたらチャンスがあります。

今すぐに叶えようと思わず、小さい一歩から。

諦める思考パターンにはまると、キャリアデザインは苦しい作業になりますが、
問いかけを変え、妄想を膨らませていくことで、
楽しく思い描くのが、夢を叶えるキャリアデザインのコツです。