M'sキャリアラボ*キャリアコンサルタント 谷口 真紀 オフィシャルサイト

働く母の罪悪感はどこから?

涼しい日が続いていましたが、ようやく夏が戻ってきました。

こんにちは。キャリアコンサルタントの谷口真紀です。

どんなに天気が良くても、フルタイムで働く母は、
子どもを保育園に送ったあとはいつも通り仕事です。

自分の子どもにも、山や海といった「ザ・夏」といった体験をさせてあげたい。
でも、させてあげられない。いつも通りの毎日。

子ども達が小さかったころ、私はこのことにすごく罪悪感がありました。

毎日フル稼働で、土日は溜まった家事に追われ、体力も限界。
何もせずまた週末が終わった。ごめんね。
体力なくてごめんね。
要領悪くてごめんね。
遊びに連れて行ってあげられなくて、ごめんね。

そんな気持ちでいました。
子ども達自身はそこに不満は無かったでしょうが、私が、罪悪感を持っていました。

いつのまにか子ども達はそれぞれの予定に忙しくなり、
家族みんなで出かけることはほとんどなくなっていましたが。

今の日本でフルタイムで共働きの家庭は、ほとんどこんな毎日なんでしょうね。

大変だったけど、あの頃が一番充実してたなぁ・・・・

なんていう美談では、ないです。私の中ではちっとも美しくない記憶です。

私の子ども達が子育てをする時に、同じ思いはして欲しくないと強く思います。

「働き方改革」が政府主導で行われようとしていますが、成果が見えるまで、
社会が変わったと実感できるまでに何年かかるのか?

大事なのは、今。
今の子ども達が、自然と触れ合いながら健やかに成長する環境。
生きる力を養い、大人になって、自分の人生を生きるための知恵を身に着け
自信をつけていく環境。
そして、そこに関わる大人たちも、子どもの成長に関わるという高い意識があること。

罪悪感なんて持つ必要はない!気の持ちようだ!という考えもあると思います。
ですが、何がそんな罪悪感をもたらしたのか。
子ども達にとって保育園が、上記のような環境であると確信できれば、安心して毎朝
保育園に送っていったと思います。
保育園丸投げは論外ですが、少なくとも、働くこと自体への罪悪感は、減ったでしょう。

今、メディアを通して聞こえてくる保育園、保育士さんを取り巻く状況は、
必ずしもこんな環境ばかりではないようです。

実際は、先生方は一生懸命、子どものための環境を整えようとしてくれています。
わが子たちも、のびのびと園庭で遊び、多くのことを学び身に着けてきたことは
今の成長を見ればわかります。

でもそんな保育士達のワークライフバランスは、どうなのかな?
一人一人の先生は、生き生きと働いているのかな?
保育士さん自身のワークライフバランス、まずはここから手を付けて欲しい!

子どものために税金を使うことは、最小にして最大の効果をもたらす投資です。

【子育て支援が日本を救う (政策効果の統計分析) 柴田 悠 (著)】 
では、統計分析から、「子育て」に予算を割いた場合の経済効果を分析しています。

数字で表される結果に、ふむふむ、と、気が付けばうなずきながら本を読んでいる自分。

子育て支援=待機児童解消 ではないです。
まずは、子育てをする環境を整える。

みんな、いつか大人になるのだから。
そして、大人たちも、昔はみんな「おぎゃー」だったのだから。